不登校だったけど、なんとか生きてる

社交不安障害が寛解している学生のひとりごと

学校の先生と仲良く話してみたかった

私は、小学校も中学校も高校も、ずっと「真面目な子」みたいなポジションにいた。

それは先生から見てもきっと同じだったと思う。

「○○さんは優秀だね!」、「○○さんはさすがだね!」って、どの時代の先生にもよく言われた。それは、素直に嬉しかった。

でもそれと同時に、私って「さん付け」なんだ、って思った。

なんか、距離を感じるんだよね。名字にさん付け。

同じクラスの明るいあの子は、みんなから呼ばれているのと同じあだ名で呼ばれてるのに。とか思ったりしてた。

 

どの時代の学校の先生も、私に対する興味を感じられなかったな、と思う。

まあ受け持ったクラスの子全員に興味を持つことは難しいかもしれないけど、やっぱり「手のかかる子ほどかわいい」ってあるんじゃないかな、って子供ながらにすごく感じた。

私は「手のかからない」側の子だったと思う。だから、放っておいても問題ないって思われた気がする。

良く言えば先生に信頼されてるんだけど、寂しかったのかもな。

 

仲良くなった同級生には、(真偽のほどはともかく)「話すとおもしろい」、「話すとよく喋る」とよく評された。もれなく「話してみると」という条件付きなのが面白い。

だけど、人見知りで対人恐怖症だった私そのものをうまく表現してると思う。

だからこそ、先生と話せないのがもどかしかった。自分から話しかけにいけないし、他の子みたいに先生にタメ口なんかきけないし、先生に興味をもってもらうほかなかったけど、興味もってくれる先生はあまりいなかった。

 

これはまた少し違う話かもしれないけど、小学校の時、私はクラスメイトに絵がうまいとよく褒められた。

図工の授業で絵をかいたら、「○○ちゃん、うまい!すごい!!」ってよく言ってもらえた記憶がある。クラスの中で「一番いい絵」が廊下に飾られるなら、「○○が絶対選ばれる!」って言ってもらえた。

でもどの学年の時も、私の絵が選ばれることはなかった。

なにも「私の絵が選ばれて当然だ」と思っていたわけじゃない。

ただ、「○○が絶対選ばれる!」って言ってくれてるとき、先生は肯定も否定もしなかった。真顔でもないけど笑顔でもない、よくわからない表情でそれを見てた。

他の子が絵を先生に見せに行った時は「すごい!上手!」って言ってた。

私の絵が歴代の先生に褒められた記憶は、あまりない。

だから私は「先生が気に入る絵は私が描いたものではない」と感じた。

 

高校の時も、私はクラスで大人しい方だったと思う。

中学不登校を経ての高校生活だったから、集団社会にブランクがあったのもあって、その高校を選んだこと自体は今も後悔していないけど、高校生活自体はずっとしんどかった。

そんな高校の中で、私と境遇や考え方が近い、今でも仲良しの友達さくら(仮名)ちゃんができた。さくらちゃんにはその高校生活が合ってたみたいで、私より全然、先生と話してたと思う。

それで、高校を卒業してから、さくらちゃんと一緒に、高校時代の先生と会う機会があった。しんどい高校生活からすでに解放された私は、他人と話すことにあまりためらいがなくなってたから、当時は先生と全く話すことがなかったけど、久しぶりに会ったら何か話せるかな、と思った。

でも、先生は私に向かって「さくらちゃん、最近しんどいけど頑張ってるらしいね。(さくらちゃんから)話聞いてる?」と話しかけてきた。

もちろん、さくらちゃんが最近しんどいけど頑張ってることは、本人から直接聞いてた。さくらちゃんも頑張ってるんだなあと思ってた。

だけど、「あ、この先生、今の私にも興味がないんだな」と思ってしまった。

もちろん、高校生だった時に全然話さなかった奴と、今更なにを話題にすればいいのか分からなかったかもしれない。それなら共通の話題である、さくらちゃんのことなら話しやすいと思ったのかもしれない。それか、私が「自分のことは話したくない」人だと思って気を遣ってくださったのかもしれない。

けど。

「まあ、私ってそんなもんだよな」と思ってしまった。

 

興味を持たれるほどの人間性が、価値が、私にはまるでない。

ふとそのことを考えて、悲しくなった。

 

ただ、関わろうとしてくださった先生方がいないわけではない。お世話になった先生方の名誉のために記しておくと。

小4の時の担任は「昔の私を見ているよう」だと保護者懇談で私の母に話していたらしい。

小6の時の担任は、私にあだ名をつけて距離を縮めようとしてくれた。

中学の時の担任は、不登校だった私にとにかく熱心に、親身に関わってくれた。

 

小6の時の担任は当時いる先生の中ではとても若くて、私たち生徒に近い存在だった。

だからこそ、通学時間で先生にばったり会わないかな、ばったり会ったら先生と二人でお話できるかな、なんて思っていた。それはもう恋する乙女ばりに。

 

その後いろいろあって不登校になったから、先生にはとても心配と迷惑をかけてしまった。

でも中学~高校あたりのある日、母のママ友繋がりで先生のメールアドレスを教えてもらえて、2回ほどやりとりをしたことがある。

でも、当時はまだ対人恐怖症が少しマシになった程度だから、あまり深くやりとりすることができなかった。先生も忙しいかなとか考えて。

でも今なら積極的に話せるし、会える気がする。

先生はもう、私のことは忘れているかもしれないけど。

 

また機会があればいいなー。